ベトナム株、悪材料出尽くし後のオススメセクター

オススメ証券会社

こんにちは、Q太郎です。

7月末にほぼ各セクターの第二Qの結果が出そろいました。

その中で私が注目していたのは、悪い結果になると予想しておりました証券会社セクターです。

邱永漢先生
邱永漢先生

今年に入ると株価操作など一連の不祥事も証券会社株には逆風だったのだ。

証券会社株は人気のセクターですが、昨年11月からの株価調整局面を受けて、ポートフォリオがマイナスに悩んでいる方も多いのでは思います。

この記事はそんな悩める証券会社株ホルダーや、これから証券会社に投資しようと考えている方に参考になれば幸いです。

ベトナム株、2022年上期は証券会社にとって冬の時代

第二Q大手6社中、増収増益は2社だけ

次のグラフはホーチミン証券取引所の1日の平均売買代金のグラフです。

売買代金

出展:VIETKABU

売買代金のピークが昨年11月でその後右肩下がりです、これは証券会社株の株価の動きとぴったり連動しております。

次のチャートは証券会社大手、SSI証券の株価の推移になります、11月をピークに右肩下がりです。

SSI

出展:VIETKABU

また大手証券会社6社の2022年第二Qの結果は以下の通りです。(比較は昨年同期比)

  1. ビンダイレクト証(VND):増収増益
  2. SSI証券(SSI):減収減益
  3. バンベト証券(VCI):増収増益
  4. ホーチミン市証券(HCM):増収減益
  5. サイゴンハノイ証券(SHS):減収減益
  6. FPT証券(FTS):減収減益

大手と言えど増収増益を確保することが難しくなっていることが伺えます。

中小の証券会社は軒並み厳しい決算

昨年私の資産を爆増させたAPSアペック証券は、今年の第二Qは赤字に転落しました。

aps

出展:vietstock

昨年同期比で、前述大手6社以外の業績は以下の通りです。

  1. AGR:減収減益
  2. APG:増収減益
  3. APS:増収減益
  4. BSI:減収減益
  5. BVS:減収減益
  6. CTS:増収減益
  7. EVS:増収増益
  8. HBS:減収減益
  9. IVS:減収減益
  10. MBS:減収減益
  11. ORS:増収減益
  12. PSI:減収減益
  13. TVB:減収減益
  14. TVS :減収減益
  15. VIC : 減収減益
  16. VDS : 減収減益
  17. VIG :増収増益
  18. VIX : 減収減益
  19. WSS:減収減益

2022年第二Qの結果は壊滅的です、増収増益はEVSとVIGの2社のみでそれ以外は非常に厳しい決算内容になっております。

この背景にあるのは、株などのリスク資産から資金が退避することで売買高が減少し、手数料稼いでいる証券会社にとっては大きな逆風となったからです。

噂で売って事実で買う、悪材料出尽くしのセクターはオススメ

第二Qの結果発表時期の前後に、ダブルボトム現る

証券セクターの銘柄に7月ごろから相場の転換を示すダブルボトムが現れだしました。

以下のチャートは大手証券会社の中で、最もはっきりとダブルボトムを示していたVICバンベト証券の株価のチャートになります。

VCI

出展:VIETKABU

複数の証券会社の株価にダブルボトムが現れ出したのは、第二Qの結果が良くないとの予想が株価に織り込まれ、業績発表により悪材料出尽くしとなり買い戻されている証左です。

直近高値を超えた銘柄はオススメ

それでは購入時期の見極めの目安は何か、それは直近高値を超えたタイミングだと考えます。

既にご紹介した大手6社中、VCI、HCM、FTSの3社は直近高値(青線)を超え、その後さらなる高値抵抗線(黄色線)を目指して上昇すると予想されます。

VIC

出展:VIETKABU

HCM

出展:VIETKABU

FTS

出展:VIETKABU

特にFTSは最初の上値抵抗線に2度押し返されております(紫〇)、しかし株価は崩れることなく上値を更新していることが回復の力強さを示唆しております。

証券セクター回復の背景にあるものは何か?

ベトナム若年層の投資、貯蓄への関心の高さ

ネットニュースのNNA ASIAではベトナム若年層に広がる投資、貯蓄熱についてご紹介しております。

NNA ASIA

出展:NNA ASIA

ベトナム国内では特にこれから生産と消費の中心的な層となる若年層が、投資に対して意欲的であることは、証券会社株の未来は明るい公算です。

海外資金の流れに潮目の変化を見抜く

第二Q業績不振の状況下で株価上昇に違和感を感じた際に、過去に師である邱永漢先生から問われた質問を思いだしました。

師曰く、「 景気が良いから株価が上がるのか、それとも株価が上がるから景気が良くなるのか、どちらですか? 」

弟子達答える「 景気が良いから株価が上がるのでしょう。 」

邱永漢先生
邱永漢先生

答えはNO

師曰く、「 株価が上がるから景気が良くなるのです。 」

当時の私には理解できませんでしたが、今なら師の意図することが理解できます。

Q太郎
Q太郎

景気を企業の業績と言い換えると分かり易いですね

景気(企業で言えば業績)は遅行指数の為、遅れて現れてきます、例えば初めに銀行などから企業に資金が投じられ、事業活動が営なわれます。

そしてその結果が業績(景気)となって現れます。

また企業にお金が投じられる方法の1つが株式市場からの資金流入です、それ即ち株式市場で株が買われ、株価が上昇することを意味します。

Q太郎
Q太郎

師の意図する事が分かったのは投資を始めてだいぶ経ってからです。

つまり、株価が業績(景気)に先行するのです。

では証券会社の株価上昇は何を意味するのか、それは大きな資金流入の転換が起きつつあること、とりわけ海外からの資金流入が始まりつつあるのではと私は推測しました。

そして調べてみると次のデータを確認しました。

大和

出展:大和アセット

米国の金融引き締めを背景として、ベトナム株式市場でも年初から海外資金の流出が増加しておりましたが、3月末を起点に資金流出幅が減少に転じております。

つまりベトナム株式市場への海外資金の流れに潮目の変化が起きつつあることを示唆しております。

邱永漢先生
邱永漢先生

潮目の変化を見通す千里眼を持ちなさい。

その海外資金の多くは株式市場を通じて企業に投じられるとすると、そのお金の橋渡しをしている証券会社の株価が上がることは容易に想像できます。

まとめ

取引量減少を背景に第二Qの業績が振るわなかった証券会社セクター、しかし業績発表により悪材料出尽くしとなり、株価は反転上昇基調です。

それは単に株価の底打ちだけではなく、以下の2つを背景とする大きなトレンドを感じさせます。

  • 若年層の貯蓄、投資への関心の高さ
  • 海外資金の流出幅の減少、今後海外からの資金流入の公算

ベトナム国内投資家や、海外の投資家の両方からの資金を企業へ橋渡しをする証券会社はその恩恵を強く受けることが予想されます。

現在の株価反転上昇は一足早くその未来を示唆しております。

皆さんの資産と笑顔が溢れることを祈っております。

それではまた、対酒当歌人生幾何。

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