こんにちは、Q太郎です。
人件費の高騰、それは工業化社会では避けては通れません、日本でも70年代に都市から地方、そして90年代になると中国へと製造業の移転が進みました。その結果、中国は世界の工場となりました。
目 次
世界の工場と呼ばれた中国も今は昔
そんな中国も人件費高騰に悩まされる国の仲間入りとなりつつあります。
次の表はアジアの労務コストを表したグラフになります。
出典:JETRO
1990年代から世界の工場を飲み込みだした中国も、今やベトナムの倍以上の人件費となっております。つまり工場を中国から人件費の安い国に移転させる流れは、日本で見たいつか来た道なのです。
工業団地マーケットに参入相次ぐ
師曰く、「 水道屋や木材屋が不動産業に参入するのは気の多いことで感心できませんが、不動産屋が事業基盤を固める上で、商業や工業不動産に参入することは、自然なことですね。」
先日、有益な情報を提供されているVIETKABUサイトで興味深い記事を目にしました。
出典:VIETKABU
この記事の一説に、ファットダット不動産が工業用不動産開発に参入しており、2022年末以降から利益計上の見通しであることが報じされておりました。
出典:VIETKABU
この記事では、ビンホームズの子会社であるビンホームズ工業団地投資の資本金を大幅に引き上げたことにより、増資後の資本金が工業団地大手のKBCキンバックシティーグループを上回ったことが報じらておりました。
この記事は不動産大手がいよいよそのマーケットに参入し、住宅や商業不動産、オフィス投資で培ったスキームで競争が熱を帯びてくることが予想されます。
このような企業の参入が相次いでいることは、工業団地マーケットが今まさに大きく拡大しようとしている証左です。
工業団地株の雄、KBCキンバックシティーの株価は加熱しすぎなのか?
私が見逃してしまったとつくづく後悔している銘柄が、KBCキンバックシティーです。
私が昨年12月27日の記事に投稿した時点では株価は22,000VND前後です、それが2021年4月2日時点では、40,000VND前後でもみ合い状態です。その値上がり率は81.8%と驚愕の上昇率です。
出典:SBI証券
私は前回の記事を投稿した時点で、資金がないことと、リバランスするにはタイミングが悪すぎた為、買い逃してしまいました。しかしどうしても購入に踏み切れなかった最大の理由はEPS(1株当たりの純利益)の大幅減少とPERの高騰にありました。
次の表は2017年から2020年の株価における主要な指数を示した表になります。
出典:VIETSTOCK
2020年は大幅な減収減益により、EPSは4分の1に激減、PERが2019年までは10倍前後であることを考慮すると、2020年の51.1倍はあまりにも加熱感が強いと考え、1月19日の調整局面から株価が大幅に下落することを予想しておりました。
しかし予想に反して、1月19日以降の調整局面で安値34,300VNDを割り込むどころか、徐々に節目の40,000VNDを上振れする傾向がでてきております。
次のチャートは10日間の15分足チャートになります。
出典:SBI証券
この株価の加熱感の背景を伺わせる記事をVIETKABUサイトで発見しました。
出典:VIETKABU
この記事の中で、2021年の業績目標は売上高が昨年対比3倍の6兆6000億VND(約310億円)、税引後利益が同6.7倍の2兆VND(約95億円)となり、過去最高の見通しであることが報じられております。
もしこの見通しが達成されるのであれば、PERは51.3倍÷6.7倍=7.62倍となり過去5年で最低の値になります。
この見通しについてまずは第一Qである1-3月期の結果に注目が集まるところですが、3月末から徐々に株価が切りあがっているのは、業績への明るい見通しを示唆していると思います。
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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