こんにちは、Q太郎です。
以前にも工業団地セクター銘柄としてご紹介しましたLHGやKBCは現在も爆上げ中です、そのセクターに3番目のドジョウが現れないか目を皿のようにして探しておりました。
目 次
工業団地セクターが熱い
師曰く、「 日本の製造業は大挙して中国へ引越しをせざるえませんね、人件費の高騰にはもう耐えきれません。」
1900年代後半に先生はユニクロやニトリのような労働集約型の製造業が、人件費の高騰に耐え兼ねて大挙して海外(中国)へ生産基地を移すことを予見しており、工業団地銘柄を推奨されておりました。
昨今の中国の人件費高騰、米中対立、パンデミックや災害による生産拠点の多元化等を背景として、ベトナム株の工業団地セクターにお金が流れこみつつあります。
1月18日のVIETKABUサイトに下記の記事を見つけました。
出典:VIETKABU
ベトナム株について情報が少ない日本でVIETKABUサイトは非常に有益な情報を提供しております、私も工業団地セクターをかねてより調べたいと思っておりましたので、この記事でその悩みが解消しました。
記事の内容は以下の通りです。
- 米中貿易戦争を背景に企業の製造拠点がベトナムを含む東南アジアに移動
- 工業団地銘柄に直近2ヶ月で株価2.5倍銘柄が出現
- 北部よりも南部のほうが賃料が上昇
この記事に工業団地セクター10銘柄が網羅されており、各銘柄の直近2ヶ月の株価高騰率は以下の通りです。
- KBC : 148%
- GVR : 129%
- SIP : 124%
- NTC : 89%
- IDC : 85%
- SZC : 76%
- LHG : 57%
- PHR : 33%
- BCM : 33%
- SNZ : 29%
残念なことはSBI証券で購入可能な銘柄は、KBC,LHG,PHRのわずか3銘柄です。
LHG、KBCの暴騰が止まらない。
既にLHGロンハウ工業団地とKBCキンバック都市開発については、昨年12月20日と12月27日にご紹介しております、その後KBCについてはベトナム株の週間売買高ランキング1位にランクされるなど、その株価暴騰には目を見張るものがあります。
出典:SBI証券
LHGが昨年4月に動意づき、その後KBCが11月に動意づいて暴騰がスタートしました。KBCは1月19日のベトナム株全面安の中でも前日比-0%、その翌日から暴騰が再開されており、その上昇エネルギーは止まる様子はありません。
私はKBCの上昇を察知しましたが、残念ながらその当時資金がなく、LHGにつづく2匹目のドジョウも購入はできませんでした。
ここにきて、PHRフオックホアゴムの下値も切りあがりつつあります、3匹目のドジョウ現るとなるのか?
ファンダメンタル分析から垣間見える2社の違い
VIETKABUサイトに掲載されたいたPHRの記事、この情報を自分なりに検証。
出典:VIETKABU
SBI証券で取引可能な3社のうち、1月24日時点で2020年の業績情報が得られた2社について比較してみます。( 単位:100万VND )
尚、今回KBCについて2020年度の業績が確定していない為、比較は控えました。( )内は昨年比。
LHG : ロンハウ工業団地
売上643,579(+7.4%)、税引後利益199,572(+39.8%)、PER8.6倍、EPS3,990(+39.8%)
PHR : フオックホアゴム
売上1,632,478(-0.3%)、税引後利益1,123,559(+130.3%)、PER7.9倍、EPS7,974(+140.1%)
一見すると、PHRの税引き後利益が2倍以上に増加しておりますので投資対象としては非常に魅力を感じましたが、前述のVIETKABUの記事中にこれは第3ナムタンウエン工業団地用に売却した土地収用保証金3040億VNDが計上されたためでした。
ベトナムではどうか分かりませんが、日本では土地収用保証金は土地収用法の規定により、所有する土地を収用された場合に、国や地方自治体にから保証金受けることができ、それは対価性の有無で非課税となることがあります。
従って営業利益( Operating profit )が445,726VNDにもかかわらず、税引き後利益が倍増しているようです。
これは資産の切り売りとの見方もできますが、一方で近年南部では工業団地の賃料上昇、また土地の収用が難しいことを背景に同社は保有する土地の有効利用をしているとも受け取れます。
またPHRの2019年の売上構成比率は天然ゴム71%、工業団地24%、その他5%となっており、今後生産性の低いゴム農園を不動産開発に回して、この売上構成比率に占める工業団地が上昇してくることが考えられます。
2社の非流動資産額( 2019年 )( 単位:100万VND )
LHG : 838,500
PHR : 3,552,733
このように、PHRは膨大な土地を保有していることが分かります。
一方で注意したいのは、私が中国株投資をしていたころも、本業では利益がでていないのですが、副業の不動産開発で利益を上げている会社をよく目にしました。但し不動産が飽和してくると、不動産を本業としてしのぎを削っている不動産業者に打ち勝つことはできませんでした。
結論として下記3点の理由にPHRフオックホアゴムは3番目のドジョウになりえると考えます。
- 南部に工業団地開発に適した広大な土地を保有
- 近年南部の高い入居率を背景に賃料上昇
- 南部は手続き上の問題で土地の収用が難しい
但し下記の点に留意しておく必要があります。
- 本業ではない為、KBCやLHGに比べ株価上昇は遅い可能性あり
- 既にPER7.9倍はLHGの8.9倍に近い為、今後先行するLHG,KBCのPERの上昇推移に注目
- 工業団地開発が一巡した場合に、本業の会社に比べ競争力を維持できるか
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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