こんにちは、Q太郎です。
前回ベトナム株ポートフォリオを改善する為の、総括的な考え方をご説明させていただきました。
しかしそもそも論としてどのようにして、入れ替えの候補となる銘柄を選定するのか、巷には情報がない為、非常に困ってしまいます。
私が中国株投資をしていた当時は、中国株2季報という日本の四季報のような網羅的な本がありましたが、現在ベトナム株についてそのような本を店頭で見かけることはありません。
そこで私が実行している入れ替え候補選びの方法について、ご紹介したいと思います。
この記事を読むことで、ベトナム株投資の情報収集法と銘柄選定の悩みが解決できると思います。
目 次
ベトナム株ウォッチリストから選定
出典:Vietstock
多くの個人投資家は、日本株でも米国株でも気になる銘柄をリスト化しておくウオッチリストを作成しているかと思います、私もベトナム株投資をしている現在、リストを作成し毎日その銘柄は株価の確認します。
ではそのリストにアップされる銘柄はどのような時で会うのか、それは毎日繰り返し行う情報収集作業です。
以下は私が毎日チェックする情報ソースです。
- 新聞2紙 : 日本経済新聞、朝日新聞
- TVニュース番組 2つ : モーニングサテライト、WBS
- WEBニュース 2つ : VIETKABU、NNA倶楽部ビジネスニュース
- 読書 1時間弱 : ビジネスだけでなく、各種ジャンル。
その他都度、データなど確認する為には、以下のサイトを確認
- VIETSTOCK
- Investing.com
- TradingView
前述の情報収集作業を毎日欠かすことなく繰り替えし、その中で収集した情報を頭にストックしていくと徐々にその情報が結びついて、一つの結論に結びつきます。
私の投資の師、邱永漢先生はいつも弟子達にこのように説いておりました。
師曰く、「 目を皿のようにして、世の中の動きを観察しなさい、そのうちに見える景色の向こうの景色が見えるようになります。」
例えば、HPGフォアファット鉄鋼について、今年年初にPFに組み入れようか検討をしていた際に、いくつかの情報ストックが結びつき、以下のような流れでHPGの未来の景色が見えてきます。
- HPG購入を検討、一方で過去に中国鉄鋼企業の増産で、鉄鋼価格が暴落し株価も下落の可能性。
- 中国政府の民間企業への介入強化、アントの米国証券市場上場を延期。
- 中国政府が大国として、CO2を2060年までにゼロにすることを表明。
- 面子を重視する中国政府はCO2削減を優先する為、鉄鋼メーカーの増産を容認しない。
このような1~4に関する情報を前述した各種のソースから収集していくことで、HPG株価上昇の未来に確信を深め、HPG株購入に迷いがなくなりました。
7月に入りその予想が間違っていなかったことを裏付ける記事に目がとまりました。
出典:日本経済新聞
この記事では以下の内容が報じられております。
- ベトナムが東南アジア諸国連合10ヶ国で最大の鉄鋼生産国であり消費国となった。
- HPGが台湾のフォモサ・ハイティンスチールを抜き、東南アジアで首位に浮上。
- 世界の粗鋼生産6割弱を占める中国がCO2削減の為、生産量を厳格化。
この記事を見てHPGの未来が明るいことが、「 確信から安心 」に変わりました。
以上のように日々の情報収集が銘柄の選定に際し、如何に重要であるかがご理解いただけるかと思います。
私のウォッチリスト
以下のリストは私の現在のウオッチリストになります、また後ろの記号は2021年第二Qを終えての印象になります。
この印象は業績結果だけでなく、各種ニュースを総合的に判断した場合の印象です。
- VHM:×
- NHA:×
- PDR:〇
- LCG:▲
- ACL:▲
- ANV:〇
- VHC:〇
- DHC:▲
- DMC:〇
- IMP:▲
- DBC:▲
- DCL:〇
- HPG:◎
- NTL:◎
- TCL:◎
- LHG:◎
- LSS:▲
- KBC:〇
- FTS:〇
- SHS:◎
- TCB:▲
- TMS:▲
- VNM:▲
- PLC:◎
- APS:▲
情報収集からウォッチリストにアップし、その銘柄の情報を積み重ねて未来を予測します、そしてその予測の裏付けデータとしてファンダメンタルに兆候が現れだしたときが購入のチャンスになります。
しかし、この方法は長い期間と毎日の作業量の蓄積が必要となる為、次は外部の機関が公開しているデータを基に、独自のフィルターを通すことで銘柄選定をする方法をご紹介致します。
外部サイトの情報を更に深堀
前述した情報収集の欠点はどうしても自分の興味のあるセクターや、身近な銘柄の情報取集に偏りがちです、そこで外部情報サイトや証券会社が提供している分析資料を活用することで自分が見落としていた銘柄を拾いだすことが可能です。
いつも有益な情報を提供されているVIETKABUで興味深い記事を発見しました。
出典:VIETKABU
この記事では以下の内容が報じられておりました。
- 2021年1~6月期にホーチミン証券取引所、ハノイ証券取引所、UPCoM店頭市場には通年の利益計画を上回った銘柄が多数現れた。
- 物流、鉄鋼セクターに同銘柄が多く現れた。
半期が終わると、上期株価上昇銘柄一覧や、増収増益企業一覧などはよく目にしますが、年間計画を半期で達成した銘柄を集めたものは珍しいと思いました。
情報収集の角度が全く経験したことがない切り口の為、普段見落としている銘柄を見つける可能性が高くなります。
次の表が半期で年間利益計画を上回った企業の一覧になります。
出典:VIETKABU
これだけでは銘柄選定のフィルターリングとしては不十分なので、独自の項目を追加して更に細かく分析をしていきます。
ファンダメンタルチェックに必須ポイント
この半期で年間利益を達成した企業リストに更に深堀りするために次の項目を追加して分析します。
- 第二Qと第一Qの業績比較
- 粗利益率
- 増収率( 第一Qと比較した第二Qの伸び率 )
- 2021年の配当金
- 現在の株価
- 利回り
- PE
- 同業PE
- EPS伸長率( 第一Qと比較した第二Qの伸び率 )
- 未来の展望
- 株価上昇の可能性
- テンバガー性
- SBI証券扱いの有無
このように一覧の比較表を作成することで、各銘柄の特性を俯瞰でとらえることが可能となります、尚今回はUPCoM店頭市場銘柄は分析の対象外といたしました。
この作業の結果、黄色でハイライトした4銘柄が特に気になりました。
VOSベトナム海運
好調の続く海運業界で業績は好調、今年6月に株価暴騰、僅か半月で2倍、その後1.5ヶ月で更に2倍は脅威的です、EPSが第二Qに爆増して株価急騰中、テンバガーの可能性も十分にあり。
TLHティエンレン鉄鋼
好調な鉄鋼セクターにあって全くノーマークの銘柄、PEの低さ×EPS伸び率×業界の成長を考慮すれば、テンバガー候補1番手。
但し、株価がまだ動意づいて無いため、じっくりタイミングを見て購入してもよいと思います。
DPMペトロベトナム化学肥料
最近第二Qの結果を受けて爆上げを開始した銘柄の1番手、PEもまだまだ低いので購入して即含み益にを得たい方には適した銘柄。
LHGロンハウ工業団地
ウォッチリストでも最上位に位置し、最近の株価の上昇は第二Qの好業績に裏づけされた動きです、昨年の純利益を上期だけでうわまってしまったので、昨年の株価上昇を考慮すれば、年末の株価は昨年以上に暴騰していることが予測されます。
このように外部の情報ソースに自分の分析フィルターを追加して深堀りのファンダメンタル分析をすることで、ウォッチリストにはない銘柄を見つけることが可能となります。
まとめ
①.日々の情報収集活動を通して、自分のウォッチリストを作成し、その銘柄にファンダメンタル分析を加味して購入銘柄を選定する方法。
②.外部情報ソースを活用することで、客観的に業績好調銘柄の母集団を選定、更に独自にファンダメンタル分析で深堀りし、 ウォッチリスト にはない見落とし銘柄を発見する。
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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