こんにちはQ太郎です。
先週、私の友人とカフェでお茶をしていると、ある相談をされました、友人は年明けに結婚の予定とのことですが、パートナーとお金のことで意見が合わないそうです、取り分け毎月の小遣いが本人希望6万円に対し、向こうは3万円でも多すぎると意見が対立しているそうです。
パートナーが知らない内緒の資金300万円があるので、米国高配当株投資で毎月の小遣いの不足分を補うことを検討しましたが、税引き後手元3%の程度の利回りでは、月に1万円にもならないので、不足する小遣いの助けにならず、肩を落としておりました。
何かいい方法がないかと相談を受けた為、私は「 ベトナム株投資 」をオススメしました。
ベトナム株投資には、米国株投資を上回る高配当株や、1年で株価が2倍や3倍になる成長銘柄が多数存在します。
因みに2020年5月に920万円でスタートした私の資産は2020年9月24日現在では次の通りです。
含み資産額682万円です。
目 次
ベトナム株の投資環境
1.高い経済成長率
ベトナムは過去概ね6~7%の高い経済成長が続き、一人当たりのGDPは3,000ドルに達しており、個人消費拡大の3,000ドル超えによる消費爆発を見越して、ユニクロなど外資の進出が加速しております。
出典:世界経済のネタ帳
昨年のコロナ禍による経済への大きな影響はありましが、東南アジアで唯一のプラス成長を達成した国です。
2.右肩上がりの人口増加
著名投資家 ジム ロジャースは人口が減りつづけている国への投資に非常に悲観的であることは有名です、一方ベトナムのような人口増加国の未来には楽観的です、ベトナムは2050年まで人口増加が予想されており、また2020年に人口ピラミッドでは20~30歳台がボリュームゾーンとなっております。
出典:世界経済のネタ帳
3.米中貿易摩擦の影響で、新たな製造拠点として台頭
ベトナム人は元々手先が器用な民族で、製造業の素養があり中国とは陸路、海路でも繋がる地の利を備えた国。ベトナムへの外国直接投資(FDI)は堅調に推移しており、FDI認可額と件数は過去10年間それぞれ、+7.1%と+13.5%でした。
出典:世界経済のネタ帳
4.株式市場は昨年夜明けを迎えた。
ベトナム株式市場を代表するベトナムVNインデックス指数はコロナ禍の暴落から急速に回復、2021年も力強い右肩上がりの株価をつけていくことが期待されます。
出典:SBI証券
徐々に友人の目つきも変わり、日本ではどちらの証券会社でベトナム株が購入できるのかと質問してきました。
ベトナム株が買えるおススメの証券会社(各社の特徴)
1.SBI証券
取扱い銘柄322銘柄でネットによるオンライン取引です。
- 手数料 :2.2%
- 最低手数料 :1,320,000ドン(約6,000円)
- 為替スプレッド :2円/1万ドン当たり
- 銘柄 :320社(2021年6月末時点)
- 特徴 :口座開設がWEBだけで完結、ネット取引のみリアル取引非対応、NISA対応
2.アイザワ証券
国内証券会社で唯一のリアルタイム取引が可能な証券会社。
- 手数料 :1.65~2.2%
- 最低手数料 :5,500円
- 為替スプレッド :20銭/1,000ドン当たり
- 銘柄 :277銘柄(2020年9月末時点)
- 特徴 :国内唯一のリアルタイムとネットの両方に対応、NISA対応。
3.岩井コスモ証券
取扱い銘柄数が他の証券会社より多い。
- 手数料 :2.2%
- 最低手数料 :5,500円
- 為替スプレッド :2円/1万ドン当たり
- 銘柄 :同社の基準を満たす銘柄
- 特徴 :マイナー銘柄の扱い多い。電話注文のみ。NISA非対応
4.ベトナム現地証券会社
SSI証券やVNダイレクト証券などある程度日本語対応可能な証券会社もあるが、VNダイレクト証券は口座開設に現地まで行く必要があり、日本在住者ではハードルが高い、ベトナム在住の日本人向き。
一方SSI証券は現地に行く必要がなく、口座開設が可能ですが、ベトナム大使館で公証してもらう必要があり、費用も数万円程かかります、こちらも初心者には結構ハードルが高いと思います。
売買手数料が安く、ネットやリアルタイム取引ができる為、売買を繰り返すトレード向き、一方日本人の最大のメリットであるNISAなどの非課税枠には非対応の為、長期投資家には不向き。
5.証券会社まとめ
友人のような家族に内緒の口座を持ちたい方には、口座開設が全てWEBで完結し、その後の連絡も全てオンラインで完結するSBI証券がおススメです。
SBI証券で慣れた後に扱い銘柄数重視で岩井コスモ証券、またはリアルタイム取引重視でアイザワ証券、または取引手数料が安いSSI証券など現地証券会社に2つ目の口座を持つことが賢明かと思います。
国内証券会社のベトナム株取引は手数料が高く、売りと買いトータル12%程度の取引コストがかかる為、短期売買には不向きですが、非課税枠NISAを利用して上手に長期投資をするのがベストです。
注意が必要なのは、SBI証券ではベトナム株は一般NISAのみ対象で、積立NISAは対象外です。
友人の目つきは更に輝きを増し、SBI証券でNISA枠を活用した取引に非常に魅力を感じたようでした、更にそれは配当金がまるまる全額手元に残ることを教えてあげました。
ベトナム株、高配当銘柄の選び方
友人にNISA枠でベトナム株投資をすれば、配当金が全額が手元に残り、その上配当利回り10%以上の高配当銘柄も珍しくないことを伝えると、その目は涙で潤んでおりました。
1.高配当銘柄のフィルタリング
ベトナム株には高配当銘柄が多く、配当利回り10%以上の銘柄も少なくありません。
そのような高配当銘柄を探すのに役に立つサイトがTradingViewです。
TradingViewは簡単に高配当銘柄を調べることができるサイトです、次の手順で前述の画面に辿りつくことができます。
検索に「 TradingView 」と検索すると以下の画面が現れます。
出展:TradingView
下にスクロールして、マーケットサマリーが現れたら、その右横の矢印をクリックします。
出展:TradingView
するとマーケットが現れますので、その下の「 株式 」をクリックします。
出展:TradingView
すると日本株式市場が現れますので、その横の矢印をクリックしあす。
プルダウンの中にベトナム株式市場があるので、そちらをクリックすると以下の画面が現れます。
真ん中にある、「 相場 」をクリックし、その下の「 高配当利回り 」をクリックすると、上から高配当順に銘柄がランキングされます。
この利回りは「 予想配当利回り 」です、最新の配当金を基にした年間配当予測値、または過去12ヶ月間の累積配当金額のどちらかになります。
上位から3枚のシートで掲載します。
出典:TradingView
出典:TradingView
出典:TradingView
配当利回り10%以上の銘柄でSBI証券で購入可能銘柄は以下の14銘柄です。
- BMP
- DSN
- DHA
- HTI
- NCT
- NTL
- PPC
- SJD
- STP
- TCL
- TYA
- TMP
- VPH
- VTC
2.過去3年分の業績を確認
配当利回りが良くても、実は業績悪化により株価が下落して、結果配当利回りが良く見えているワナ銘柄も少なくありません、少なくても過去3年分の業績は確認する必要があります。
配当利回り=配当金÷株価 の為、株価が下がれば必然的に利回りが良くなります。
前述の14社でも業績を考慮すると、次の5銘柄に絞られます。
以下はPPC、TCL、DHA、BMP、NTLの過去3年分の業績です。
出典:SBI証券
出典:SBI証券
出典:SBI証券
出典:SBI証券
出典:SBI証券
本来ここから業績を詳しく分析しますが、初心者であれば売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の過去3年分の業績において、赤文字が多いものは避けるぐらいでよろしいかと思います。
BMCは前期は好調でしたが、2018年、2019年は減収減益で、2021年の予想も減益予想の為、この時点で除外とします。
3.連続配当を確認
ベトナム株では配当をしている銘柄でも、年度により増配や減配が幅が大きい為、前期のデータのみを確認するのではなく、過去5年分は配当動向を確認する必要があります。
過去の現金配当について調べるツールは、「 Vietstock 」サイトを使います、以下はTCLを例に過去の配当動向を確認致します。
Vietstock ホーム画面右上の空欄にテッカーコード TCL を入力するとプルダウンがでますので、こちらをダブルクリックします。
出典:Vietstock
すると以下の画面が開きますので、右側中段にある「 Dividend,Bonus and Additional issue 」をクリックします。
出典:Vietstock
すると以下の画面が開きますので、左上の「 Cash dividend 」をクリックすると、現金配当のみが表示さます。
出典:Vietstock
そして最後に右上のベトナムの国旗をクリックすると、一株当たりにいくら配当されるかがダイレクトに表示されます。注意が必要なのは、国旗のマークをクリックすると、「 Cash dividend 」が「 ALL 」に戻りますので、また「 Cash dividend 」をクリックしてください。
出典:Vietstock
内容を確認する限り、過去5年間増減こそあれ連続で配当していることが確認できます、残りのPPC、DHA、NTLについても確認すると、過去5年間連続で配当をしていることが確認できます。
4.各銘柄の未来を予測
ここまで、3つのステップを踏むことで最終4銘柄に絞られましたが、最後に1番難しいステップが残っております、それは各銘柄の未来を予測することです。
結論から先に申しあげますと、PPCファーライ火力発電とDHAホアアンは除外し、最終選考を突破したのは、TCL、NTLです、理由は以下の通りです。
・PPCファーライ火力発電
私が中国株投資をしていた2000年代前半でも資源価格の高騰が起き、火力発電所は業績と株価の低迷に陥った経験があります。
これは石炭を燃やして電力を起こす非常に単純なビジネスモデルの為、石炭化価格高騰を吸収できる余地が少ない為です。
昨年後半からの資源価格高騰は既に同社の業績に暗い影を落としております。
出典:VIETKABU
また今後ベトナム経済が発展する過程で電力消費が増えるとしても、CO2排出量の大きい石炭火力発電は脱炭素の時代のトレンドとは逆行している為、中長期でみても厳しい未来を予測致します。
・DHAホアアン
同社は石切り場5ヶ所を運営し、破砕、規格石材および石粉の採掘と加工を主な事業としております。
前述したSBI証券の業績報告からわかる通り、売上と利益の伸び率、そして営業利益率高さが今後の更なる増配を期待されました。
しかし2021年第一Qだけでなく、第二Qまでも昨年比で業績は減収減益に沈んでおり、現状で買い向かうべきではないと判断します。
・TCLタンカンロジスティクス
同社の今期の業績は世界の海運会社の好業績と同じように短期的には好業績が期待される。
次の記事は海運物流会社が世界的に好業績であることが、報じれております。
出典:日本経済新聞
中長期でみても、中国の少子高齢化による人件費高騰を背景に、ベトナムが世界の工場となることは間違いありませんので、その工業製品の物流を担う同社の未来は明るいと考えます。
・NTLトゥリエム都市開発
同社はハノイ周辺での不動産開発事業を手掛けており、主に高層建築に強みをもっている企業です。
業績は2021年第一Qも昨対比で売上+20.3%、純益+10.3と伸長しており、今後も配当は維持されると予想します。
しかも株価はかなりの安値に据え置かれており、PERが5.2倍と他の不動産銘柄に比べ、かなり出遅れ感がある為、今後爆上げの可能性も秘めた銘柄と考えます。
次の表はNTLの昨年の業績になります、かなり安値で放置されていることが分かります。
出典:Vietstock
米国高配当株との違い
同じ高配当株投資でも米国株とベトナム株では以下の違いがあります。
- 利回り:米国高配当株3.5~4%前後、ベトナム高配当株投資8~20%前後
- 税金 :米国10%、残りの金額に国内20.315%課税、ベトナム株はベトナム国内非課税+日本NISAで非課税、つまり税金ゼロ円( 但し積み立てNISAはベトナム株は対象外なので注意 )
- 高配当銘柄の特徴:米国は成熟企業、成長性乏しい。ベトナムは成長性も高い。
特にNo3について、ベトナム株は高配当銘柄なのに成長性も高い為、1年で株価が2倍になる可能性も十分あります、それは仮に多少減配がおきても年末に値上がりした株の一部を売却することで、不足した配当金を補うことが可能となります、これはベトナム株が成長株であるからできる戦略です。
友人は話を聞き終えるとまだ証券会社に口座も開いていないのに、表情は笑顔で溢れかえっておりました、そして握手をして何度もお礼を述べて帰っていきました。
その握手の際に左手首にオメガのスピードマスターが輝いており、それを見た瞬間友人にこのベトナム株高配当投資はまたの名をベトナム株メガ配当株投資と呼ぶことを伝えわすれたことに気付きました。
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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