こんにちは、Q太郎です。
VNインデックスは4月のトランプショックの暴落から急回復し、1600ポイントを突破しました。 このような状況では機関投資家からの資金流入により大型株が相場を上昇をけん引していく一方で、資金が乏しい個人投資家の動きにより小型株が急騰することがあります。
水産株VHCとANV、ACLを調べてみると、買いが買いを呼ぶ値幅取りトレードが確認されます。
VNインデックスチャート

目 次
アメリカから逃げる資金の逃避先は新興国

日経新聞が報じる米国から新興国への資金の流出

トランプ関税の影響で米国経済の先行きに不安視する投資家は、米国集中投資から資金を分散させつつあることが報じられてります。
また新興国には利下げの余地があり、それが投資家に株高を想起させる公算が大きいです。

アメリカへの集中投資の時代から分散投資の時代へ変化しつつあるんじゃ。

ベトナム市場はまだ規模が小さいので、少しの資金流入でも暴騰しやすいんですね。
ベトナムと米国が貿易協定に合意
ベトナムと米国の貿易協定の合意は市場に安心感をもたらす。
Reuters
既にこの両国の関税交渉での合意は次のような市場への影響となって現れております。
- 合意発表後にベトナムでの生産活動が多いナイキやアパレル銘柄が上昇。
- VNインデックスが上昇+個人投資家の証券口座開設数が最大化。

市場は不透明感を一番きらうんじゃ。

これだけ早期の合意に至ったことはトーラム書記長が経済通である証左ですね。
以外に知らないベトナムの陸軍力
米国にとってベトナムとの関係の重要性は経済の面からだけでなく、中国に対する軍事的防衛の視点からも重要度が増しております。
- 中国によりベトナムの領土であった西沙諸島の実効支配(1974年)
- 東南アジアで最大の陸軍力(50万人)
ベトナムは1974年に中国により西沙諸島を軍事的に実行支配されたことにより、中国に対する警戒感が非常に強いのです。

次の表は東南アジア主要国との軍事力を比較した表です。
国名 | 現役兵力規模 | 軍事予算(概算) | 特徴・備考 |
---|---|---|---|
ベトナム | 約50万人 | 約60億ドル | 陸軍中心、南シナ海対応で海軍強化中 |
インドネシア | 約40万人 | 約90億ドル | 島嶼防衛に重点、空軍・海軍も強化中 |
タイ | 約30万人 | 約70億ドル | 王室の影響が強く、軍政経験あり |
フィリピン | 約140,000人 | 約50億ドル | 海軍・空軍は近代化途上、米国との連携強い |
マレーシア | 約110,000人 | 約40億ドル | 技術力重視、空軍の近代化進行中 |
シンガポール | 約72,000人 | 約110億ドル | 高度な技術装備、徴兵制度あり |
※軍事予算は年によって変動があるため、概算値です。
べトナムの防衛装備品は主にロシアからの輸入に依存しておりましたが、ウクライナ侵攻後の同国に経済制裁を強める米国配慮し、米国を中心とした欧米諸国からの防衛装備品の購入が増えると予想されます。
ベトナムの防衛関連企業として注目すべき企業は「 Vittel 」です、投資家からは通信関連銘柄の印象が強いのですが、実はベトナム最大の軍事関連企業なのです。

日本でも防衛関連銘柄の株価が暴騰しているから要注目ですね。
立地や現役兵力規模をみればベトナムやインドネシアは対中防衛において米国の重要なパートナーとなりえます。特にベトナムはロシアからの武器購入が難しくなる中で、米国の武器輸出先として重要な位置づけになります。

ベトナムの防衛関連で投資できる先を調べてみる価値はありますね!
しかしVittelは国営企業で上場しておりませんので、直接株を購入することはできません、しかし子会社で上場している会社がありますので、ご紹介しておきます。
項目 | 内容 |
---|---|
企業名 | Viettel Global Investment JSC(ベトテル国際投資) |
証券コード | VGI |
上場市場 | ホーチミン証券取引所 |
業種 | 情報通信業 |
主な事業 | Viettelの海外通信事業の展開・管理(ラオス、カンボジア、ミャンマー、アフリカ諸国など) |
親会社 | Viettel Group(ベトナム国防省傘下) |
株式投資 | 外国人投資家も一部取引可能 |
機関投資家の資金の引き受け先は大型株

大型株の代表各VICビングループは、今年の年初来の価格から一時は3倍以上の高値を付けております。
時価総額X年初来成長率=銀行セクター資金の受け手
各セクターの時価総額を俯瞰するのには時価総額ヒートマップが便利です。

ヒートマップを見れば、海外機関投資家の大きな資金が向かうセクターとして銀行が有力であることが、一目で分かります。
またセクター別株価の年初来の成長率ランクでも第3位に位置しております。
世界の株価分析ツールTradingVewでベトナム株のセクター別成長率を分析すると、銀行セクターの年初来成長率が第3位であることが分かります。

機関投資家は手堅い投資が好み(新興国市場への格上げ)
個人投資家と機関投資家の最大の違いは、全社は利益をださなくても誰かに文句を言われることはありませんが、後者は基本的に一定期間に成果をださなければならないサラリーマンです。
つまりリスクが少なく確実に利益が見込めるテーマを好む傾向にあります。

株の儲けはガマン料

サラリーマンは毎年成果を求められますからガマンしきれませんね!
記憶に新しい例としては、東証による「 資本コストや株価を意識した経営 」のような大きな制度改革により自社株買いや、配当が増加し海外機関投資家からの資金が増加したのは記憶に新しいはずです。
新興国市場への格上げが市場へ与えるインパクト
今年2月にハノイ市で開催された証券市場発展に関する重要会議において、世界銀行はベトナム株式市場の格上げが2030年までに国際投資家から同国市場に新たに250億ドル(約3兆8,000億円)の投資をもたらすと推計していると報じられました。このように、外国人投資家に対する規制緩和、その結果としての新興国市場への格上げに伴う資金流入の恩恵は大きいと判断されます。ベトナム政府による積極的な対応により、その実現可能性は高まっていると考えられます
過去の実例を参考に市場が格上げされた場合に、どの程度の株価の急騰がおきたのか検証致します。
パキスタンが2017年にMSCI新興国市場へ格上げされた年の株価の値動きは以下の通りです。
KSE100指数の推移( 2016~2017年 )
時期 | 株価水準 | 備考 |
2016年年初 | 約32,000ポイント | 格上げ期待高まる |
2017年6月(格上げ直前) | 約52,000ポイント | 約60%の上昇 |
2017年末 | 約40,000ポイント | 格上げ後の調整局面 |
カタールが2014年にMSCI新興国市場へ格上げされた年の株価の値動きは以下の通りです。
QE指数の推移( 2013年~2014年 )
時期 | 株価水準 | 備考 |
2013年年初 | 約8,500ポイント | 格上げ期待が高まる |
2014年5月(格上げ発表) | 約13,000ポイント | 約50%以上の上昇 |
2014年末 | 約12,000ポイント | 一部調整ありつつも高水準 |

この表からベトナム株の7月からの急騰は納得できるんじゃ。

8月は上昇に乗り遅れまいとする個人投資家の物色が勢いづく公算が大きいね。
買いが買いを呼ぶのが個人投資家の値幅取りトレード

中央銀行の利下げは小型株に追い風
出所:日本経済新聞
政策金利の利下げが小型株上昇につながる理由を以下まとめてみました。
要因 | 小型株への影響 |
---|---|
利下げ | 財務負担軽減、業績改善期待 |
投資資金の流入 | 値動きの大きさから資金集中 |
個人投資家の活発化 | 少額投資・短期売買に適している |
新興国の利下げ余地 | 景気刺激→株高シナリオ |
ドル安・資金の脱米国 | 新興国市場への資金流入 |

1株の価格が高い大型株より、価格の安い株を好むのは個人投資家の傾向なんじゃ。

それが買いが買いを呼ぶ小型株が急騰する背景なんですね!
以下のデータは過去10年のベトナムの政策金利の推移です。
出所:CEIC
ベトナムはまだ利下げに動いてはおりませんが、今年の経済成長目標8%を達成する為に、利下げに動く可能性はあります。
政策金利引き下げが銀行預金から株式投資への資金移動の呼び水
政策金利の引き下げは「銀行の中央銀行からの資金調達コストが下がる → 高い預金金利が必要ない→ 預金の魅力が減る → 株式などへ資金が流れる」という流れです。
まさに政策金利引き下げは銀行から株式市場にお金が流れ出すイメージです。

既に個人投資家は銀行から株式市場に資金を移す準備を進めております、それが証券口座開設数に現れております。
出所:VIETKABU

これだけ個人投資家が増えてくると値幅取りトレードが起こる可能性があるんじゃ!

資金が入り易い小型株のボラティリティーが高まり、買いが買いを引き起こすやつですね!
個人投資家の値幅取りトレードはニュースの後に起こり易い
先日水産株銘柄を調べていると値幅取りトレードと思わしき現象がある銘柄を爆上げさせていることに目がとまりました。
チャ魚を生産、輸出しているベトナムの代表的水産株が以下の3銘柄になります。
- VHC ビンホア水産
- ANV ナムベト水産
- ACL クーロンフィッシュ
3社の業績比較
VHCの4半期業績
出所:VIETSTOCK
2025年の業績は第一四半期は苦戦したものの、第二四半期は急速に回復しつつあることが伺えます。
一方で株価はまだ4月のトランプ関税での急落前を回復できておりません。
出所:SBI証券
ANVの四半期業績
出所:VIETSTOCK
業績は2024年第4四半期がボトムでそこから着実に回復しつつあります。
特にEPSは2025年第一四半期から第二四半期にかけて2倍以上と急伸しており、今後も株価上昇が期待されます。
この業績から株価はトランプ関税での急落時の約2倍まで急回復しております。
出所:SBI証券
ACLの四半期業績
出所:VIETSTOCK
こちらも業績が着実に改善しつつあります。
一方株価は7月後半の利益確定の売りを直ぐに回復しつつ、次の反発予兆を示すような動きになっております。
出所:SBI証券
ANVの4月の安値から2倍の株価上昇を考慮すれば、ACLも株価上昇が期待されます。
この3銘柄の株価の動きの背景には個人投資家による値幅取りトレードの動きがあるのではと推測されます。
一般的な値幅取りトレードが発生し易い条件をご説明いたします。
- 個人投資家の増加
- 市場の急回復・上昇局面
- 新興国への資金流入
- 材料株・テーマ株の出現
- 小型株への資金集中
また最近ではSNSにより情報の拡散性と即時性が高まっており、特に材料・テーマの出現によるボラティリティーが大きくなります。
チャ魚についてのテーマの出現が、個人投資家の資金を小型株ANVとACLに向けわせていると思います。
出所:日本経済新聞
世界中で吹き荒れるインフレにより魚価も高騰しております、その中で比較的価格が安定し、品質管理が向上しつつあるチャ魚が世界的に注目を集めております。

乗り遅れまいとする個人投資家心理が買いが買いを引き起こすのですね!
まとめ : ベトナム株式市場で値幅買いトレードが起きやすい。
値幅株トレードとはどんな条件がそろうと発生し易いのか、次の表に纏めました。
- 個人投資家の増加
- 市場の急回復・上昇局面
- 新興国への資金流入
- 材料株・テーマ株の出現
- 小型株への資金集中
- 個人投資家の焦り

次のテーマは何じゃろう?

新興国市場への格上げが今年最大のテーマでしょうね。

そうなると証券セクターの小型株がねらい目じゃな!

9月に新興国市場への格上げされるとすると、この8月は株価暴騰の公算が大きいですね。
皆様の笑顔と資産が溢れますことを祈っております。
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