
こんにちは、Q太郎です。
ベトナム株式市場の指数VNインデックスは節目の1600ポイントを軽々と突破し、その上昇の勢いは衰える気配はありません。
このような状況の背景には新興国市場への格上げによる資金の流入とそれに伴う株価の上昇を市場が期待している証左です。
このような市場環境において、上昇セクターには10倍株が現れる可能性があります。
私が注目している銘柄はVIX、SHS、APSです。
目 次
10倍株(10バガー)銘柄とは

株式投資の世界で「10バガー(テンバガー)」とは、購入時の株価から10倍以上に成長した銘柄を指す言葉です。これは、伝説的な投資家ピーター・リンチが著書で使った「ten-bagger」という表現に由来しています。
10バガー株の発生条件とは
10倍株になるにはそれなりの特徴と条件があります、一般的に言われている10倍株の条件とは次の項目になります。
- 時価総額が小さい企業
- 成長市場に属している
- 革新的なビジネスモデルや技術を持つ
- 優れた経営者とは明確なビジョン
- 継続的な売上・利益成長
日本からのベトナム株投資でも、1と2は情報入手は可能だと思います、一方情報が少ない中では3と4の情報を得ることはなかなか難しいと考えます。
業績黒字転換が10バガー化のシグナル
また私は特に5について新興国株投資ならではの特徴があると考えます、それは業績が赤字から黒字に転換、もしくは業績が急伸に転じたタイミングあたりで10バガーが発生し易い傾向にあります。
以前に記事でベトナム株式投資における10バガー投資について、特に業績転換時の株価の動きについて纏めていますので、ご参考にしてください。

証券セクターに10バガーの気配あり

今年最大のテーマである、ベトナム株式市場が現在の「フロンティア市場」から「新興国市場」に格上げされることで、機関投資家などを通じて世界中から資金が流入しやすくなります。
その追い風をうけるセクターは証券会社セクターです。
7月からの株価急騰銘柄3選
そこで代表的な以下の証券会社の株価の動きを眺めてみると、7月から急騰している銘柄があることに気がつきました。
以下のリストはHOSEとHNXに上場されている代表的な証券会社銘柄です。
出所:VIETKABU
その銘柄は次の3銘柄です、VIX、SHS、APS。
これらの銘柄は今年4月のトランプ関税ショックによる暴落から7、8月の2ヶ月間で2倍以上、VIXに至っては3.5倍以上と目を見張る動きを見せております。
VIX直近6ヶ月の株価の推移
出所:VIETKABU
SHS直近6ヶ月の株価の推移
出所:VIETKABU
APS直近6ヶ月の株価の推移
出所:VIETKABU
株価急騰の3つの要因
私はこの3銘柄が7月から急騰している要因は次の3つの要因が影響しているのではと考えております。
要因 | 内容 |
---|---|
レバレッジ効果 | 市場全体が上昇すると、証券会社の手数料収入や信用取引残高が増加し、業績が加速しやすい。 |
テーマ性 | 市場格上げやIPO活況など、証券業界に直接関係する材料が豊富。 |
過去の急騰実績 | APSやVIXは過去にもテンバガーを達成しており、個人投資家の「再現期待」が強い。 |
特に3番目の要因の背景には、投資家の間でよく言われる「火が付けばまた燃える」型の銘柄で、その根底にあるのは「群衆心理と記憶の残像」が過去の急騰をもう一度と考える人間の心理だと思われます。

過去の株価暴騰を経験した人はその経験を忘れる事はできなんいんじゃ。

夢よもう一度ですね!
10バガー投資の注意点4選
10バガー投資は基本的にはリスクの高い投資に分類されます、従ってそれなりに注意すべきことをしっかり理解した上で投資することをオススメします。
10バガー投資の4つのリスク
- 流動性リスク
- 有償増資による株価希薄化
- 証券市場の未成熟さ
- 企業の不正・監視措置リスク
No1については、板の厚さや出来高の量に注意が必要です、特にAPSやVIXの属しているハノイ証券取引所はホーチミン証券取引所に比べ、流動性が低い傾向です。
No2は私も2度程有償増資に泣かされました、日本から投資してる場合は、日本の証券会社では有償増資への対応ができていないところが大半です、単純に株価の下落を受けるだけです。

これが海外への投資の無きどころじゃな!
これは金融商品取引法の制約によるもので、日本の居住者は海外の増資に対し払い込みを認めていないからです、このような時代遅れのルールは早く改善してくれることを期待します。

地場の証券会社に口座を開設することも現在はオンラインで可能ですね!
No3は市場のシステムの脆弱性から売買が停止するなどの事故が過去に発生しました。
但し、今年の5月から採用した新取引システムの稼働は今のところ問題ないようです。
出所:VIETKABU
No4も少なからずあると認識していた方が心理的なショックを緩和できると思います、但し日本の証券市場ですら業績の改ざんなど不正があることを思えば、まだ未成熟なベトナム株式市場においては可能性は排除できないと認識すべきです。
購入を検討している銘柄が監視対象銘柄になっているかどうか、簡単に見分ける方法は、「 VIETSTOCK 」が便利です。
出所:VIETSTOCK
赤枠で囲んだ「Alert and under supervision」という表記のある銘柄は監視対象銘柄になります。
10バガー投資、成功の秘訣

恐怖実例10バガー銘柄急落実例4選
ベトナム株と比較してボラティリティーが低い日本株でも株価急騰後に急落している例は少なくありません。
以下最近の急落例を纏めてみました。
銘柄名 | テンバガー達成時期 | 高値 | 急落後の安値 | 下落率 | 背景 |
---|---|---|---|---|---|
さくらインターネット(3778) | 2023年3月 | 約10,980円 | 約2,800円(2024年末) | 約−75% | AI関連で急騰 → 業績鈍化+空売り集中 |
メタプラネット(3350) | 2024年7月 | 約3,000円 | 約1,000円未満(2025年夏) | 約−65% | ビットコイン関連で急騰 → 材料出尽くし |
フォーサイド(2330) | 2024年3月 | 約735円 | 約150円(2025年) | 約−80% | NFT・Web3関連で急騰 → 業績未達+需給悪化 |
アジャイルメディア(6573) | 2023年10月 | 約961円 | 約200円台(2024年) | 約−75% | SNSマーケティング関連で急騰 → 利益未達 |
ここで意識したいことは、ボラティリティーが高く高騰する銘柄は、一方では急落するリスクを孕んでいることです。

急騰する株価に来月も、その先も永遠に上がり続けると思うのは幻想じゃ!

宴の終わりは必ず訪れる、それに目を背けける者と先んじて動く者の差は大きいのですね。
株価急落要因の解説と捉え方
高ボラティリティー銘柄が急落する際の主たる要因を次のようにリスト化してみました。
各項目について理解が深まっていれば、一時的な急落が起きても狼狽えることはありません。
- バリュエーションの過熱:PERやPBRが実態から乖離、市場が割高と判断。
- 材料出尽くし :AIやEVなど時流に乗ったテーマに業績が伴わない時。
- 信用買い残の膨張 :個人投資家の信用買い膨張と下落時の投げ売り。
- 空売り勢の動き :株価と業績の乖離をついたファンド勢の空売りによる下落。
各項目を確認すると、1については利益成長が伴えば、一時的な急落はあれども株価の上昇トレンドは変わらないと考えます。

アメリカのアマゾンは上場後も長い間赤字で株価は低迷してたんじゃ!

それが今やGAFAMの一角に名を連ねるのですから未来を見通すのは難しいですね!
2の新興国市場への格上げ材料出尽くしによる急落は必ずあると思います、但しそれは今後新たな資金流入の始まりを意味しており、下落したところを積極的に買い向かうチャンスと捉えるべきです。
3の信用買いの膨張について、残念ながら具体的に金額を知る方法はありません、但し信用買いの対象銘柄かどうかをチェックする方法はあります。

今後も便利なサイト VIETSTOCKの使い方を紹介していきます。
ベトナム株投資をする上で便利なサイト 「 VIETSTOCK 」を開きます、この社名とテッカーコードの下に小さく「 Margin trading 」と記載があり、その前のチェックボックスにチェックが入っている銘柄は信用取引の対象になる銘柄です。
出所:VIETSTOCK
信用取引対象銘柄はネガティブな面とポジティブな面の両方の側面がありますので、以下表に纏めてみました。
観点 | ネガティブ解釈 | ポジティブ解釈 |
---|---|---|
信用買い残 | 暴落時に売り圧力となる可能性 | 市場の注目度が高く、資金が集まりやすい |
信用取引対象 | レバレッジによる過熱感が出やすい | 証券会社が選定した信頼性のある銘柄 |
流動性 | 急落時に逃げられない可能性 | 機関投資家も参入しやすく、価格形成が安定 |
4の空売りについては、ベトナム株市場では制度が整備されておりませんので、空売りによる下落を心配する必要はありません。
10バガー最強投資法 1選
10バガー銘柄の見つけ方は、1章目で解説させていただきました、しかし実際10バガー銘柄に投資しても売り時がいつなのか分かりません、株価が上がれば上がる程、そのタイミングがいつなのか分からなくなります。
以下は一般的な10バガー投資における売りのタイミングを纏めてみました。
- 成長ストーリーが崩れた時:業績鈍化や材料出尽くし時。
- バリュエーション加熱時:市場の期待先行、割高感が高い時。
- 信用買い残膨張時:加熱感が強く、暴落時の投げ売りを懸念される時。
- 自分の投資目的に到達した時:感情に左右されにくい利益確定ルール。
私が推奨するのは、No4です、では感情に左右されにくい利益確定のルールとは何でしょうか?。
それは人それぞれあるとは思いますが、私が推奨するのは「 原価0円心の安心投資法 」です。
この投資法は、自分が投じた資金が2倍になったら、最初の投資額分を利益確定し投資原価を早期に回収する投資法です、残った資産は原価0円で生み出されたいわばバブルです。

言い換えると株価が2倍になるまでは辛抱強くガマンが必要なんじゃ。

株式投資の儲けはこのガマン料ですからね!
バブルがどれくらい膨らんでも、しぼんでも原価0円なので全く心が動揺することはありません、従ってボラティリティーが高い10バガー投資において、気持ちが揺さぶられることなく安心して投資できるのです。
皆さんの資産と笑顔が溢れることをお祈りしております、それではまた。
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