こんにちは、Q太郎です。
米国市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が、高インフレ抑制に向け、金融引き締めに着手しました。
市場にジャブジャブお金を供給することをやめる政策の転換は、同時にリスクオンからリスクオフへ、グロース株からバリュー株の時代へ潮目が変わることを意味します。
潮目の変化は投資のチャンスなんじゃ
一方ベトナム市場はやっと夜が明けたばかりの成長株一色の市場です、しかし探してみればベトナム株の中にもバリュー株があるものです。
私がオススメするベトナムバリュー株、それはTMPタックモー水力発電です。
この記事は退職金など、絶対に減らしたくない資金を超安定的に運用したい方に参考になるかと思います。
目 次
バリュー株とグロース株の違い
ではそもそもバリュー株投資とはどんな投資法なのか、それはバリュー株とグロース株を比較して考えると理解し易いかと思います。
バリュー(割安)株とは
バリュー株とは、本来の企業価値より株価が割安に放置されている銘柄のことです。
例えば市場で大きなシェアをもっていながら、一時的に業績不振から株が売り込まれている銘柄、VNHビナミルクなどが該当するかと思います。
出展:SBI証券
ベトナム乳製品市場において圧倒的シェアを有しており、ベトナム人はその味を子供のころから親しんでいます。
それはコカ・コーラが飲料市場での勝利のビジネスモデルを確立していることに類似しており、他社が一朝一夕には追い付けない差になります。
VNMが双日と組んだ牛肉のビジネスは注目に値しますね。
またはエネルギーなどの公益銘柄で、参入障壁が高く容易に競合先が参入できない銘柄も該当します。
代表的銘柄は電力株などです。
例えばPPCはベトナムを代表する火力発電銘柄で、利回り20%越えの高配当銘柄としても知られております。
出展:TradingView
このような公益銘柄は毎年売り上げと利益が増加して株価が上昇するよりも、配当金などのインカムゲインにより株価が少しづつ上昇していく傾向です。
グロース(成長)株とは
グロース株は、現時点では業績が伴っていなくても、投資家から成長性が期待されていて、将来に大きな株価の上昇が見込める銘柄です。
ベトナム市場自体がやっと夜が明けたばかりの市場で、グロース(成長)株が大半になります、国がこれからどんどん成長していく中で、それを支える企業もまたグロース株なのです。
例えばその市場が社会的背景から追い風を受けており、その市場で赤字から黒字に転換したような銘柄はその後の株価急騰が期待できるグロース株となる傾向があります。
私の投資スタイルは完全にグロース株投資派です。
具体的には2021年のコロナ禍の巣ごもりと、給付金で証券会社セクターに追い風が吹くこと予想し、そのセクターで赤字から黒字に転換した銘柄APSアペック証券の爆上げを予想しました。
2021年年初に次の記事を発信しました。
APSアペック証券は昨年11月にハノイ証券市場で最も株価が暴騰した銘柄としてVIETKABUサイトで紹介され、それを記事として発信しました。
グロース株はその高い成長性から、株価の急成長が期待されます。
数少ない公益バリュー株の中でTMPとはどんな会社
TMPタックモー水力発電とは
- 東南部地方ビンフォック省で水力発電所を運営する会社
- 水力発電プラント事業、水力発電の電気設備保守サービスの提供
TMPがオススメな5つの理由
地味だけど手堅い水力発電ビジネス
水力発電5つのメリット
- 温室効果ガスを発生させない。
- 管理コストが安価
- 枯渇することがない再生可能エネルギー
- エネルギー変換効率は脅威の80%
- 電力需要増減に即時対応
特筆すべきは他のエネルギーと比較してその変換効率の高さです、次の表は各エネルギーの変換効率を表したものです。
ビジネスの参入障壁が高い
著名投資家、ウォーレンバフェットが投資をする上で重要視している条件の1つに堅固な競争優位性をそなえた参入障壁を持つビジネスです。
この参入障壁を「 エコノミックモート 」、直訳すると「 経済的な堀 」と呼ばれます。
代表的な経済的な堀を次の表でご紹介いたします。
出展:日本経済新聞
水力発電の参入障壁の高さは、初期投資額の高さとその立地です。
水力発電事業の初期投資額が膨大で、民間企業が易々と参入できない点にあります、例えば日本の黒部ダムは当時の金額で513億円以上の費用がかかったとされています。
また最適な立地を見つけ、周囲の住民から理解を得ることは非常に困難を伴います。
飲食業でも水力発電でも、立地は重要なんじゃ
対照的なビジネスとして、飲食業をイメージしていただければ理解しやすいかと思います。
私が中国株投資をしていた当時、日本の飲食店が中国に出店して人気化しても、直ぐに周囲に何店も競合店が出店し、安値攻勢をかけられて閉店するのを目の当たりにしました。
競合が現れにくい水力発電がいかに高い参入障壁を持っているかが理解できるかと思います。
株価のボラティリテーが低い
安定したステークホルダーが多いのも水力発電銘柄の特徴です。
コロナ危機が現れ始めた2020年2月から7月ごろの株価の下落率を、同じエネルギーセクターのPPCファーライ火力発電と比較してみるとボラティリテーの違いが明確です。
出展:TradingView
コロナ禍で狼狽売りが発生した赤枠で囲んだ時期の株価の下落率は約24%です。
一方TMPの同時期の下落率は約15%とそのボラティリテーの違いが浮きぼりとなりました。
出展:TradingView
長期で右肩上がり
長期で安定の右肩上がりの株価が投資家に安心感を与えます。
出展:TradingView
2012年2月1日の株価は8500VNDです、直近の株価59,300VNDは10年で6.9倍に成長したことを示しております。
個別株のチャートで過去に大きな下落もなく、長期でこれほど美しい右肩上がりのチャートは珍しいです。
一方同じエネルギー銘柄でも脱炭素化のトレンドから、将来を不安視されているPPCファーライ火力発電の株価は不安定な動きを示しております。
高配当、時々メガ配当
バリュー株の特徴で一番魅力的なポイントが配当金です、稼いだお金を成長へ再投資することよりも、株主に還元する傾向があります。
TMPもベトナム株を代表する高配当銘柄です。
次の表はTMPの過去10年の配当金と年初株価で利回りを計算した表になります。
年度 | 配当金(VND) | 年初株価(VND) | 利回り(%) |
---|---|---|---|
2021 | 7230 | 39,900 | 18.1 |
2020 | 1500 | 35,600 | 4.2 |
2019 | 3000 | 34,700 | 8.6 |
2018 | 3000 | 32,000 | 9.3 |
2017 | 4500 | 28,500 | 15.7 |
2016 | 2500 | 29,000 | 8.6 |
2015 | 2500 | 27,000 | 9.2 |
2014 | 2000 | 18,500 | 10.8 |
2013 | 1500 | 13,100 | 11.4 |
2012 | 800 | 8,300 | 9.6 |
年初の株価に対し、最低でも8.5%ぐらいの利回りを期待できそうです。
また5年に1度ぐらいの割合で、メガ配当金も出しております。
TMPがオススメな人はこんな人
これ程株価の安定成長を継続している銘柄は、こんな人に向いていると考えます。
- 退職金の元本を減らさず超保守的に運用したい人
- 子供の学資保険の代わりにしたい人
- 結婚の資金をつくりたい人
- 自分年金をつくりたい人
- マイホーム購入の資金をつくりたい人
傾向としては、資金元本を減らしたくない人、学資保険のようにある程度使用時期が確定している人に向いていると思います。
まとめ
ベトナムバリュー株投資でオススメする銘柄は、TMPタックモー水力発電1択です。
- 手堅い水力発電ビジネス
- 株価は安定の右肩あがり
- 利回り8.5%以上の高配当、時々メガ配当
- 脱炭素化のトレンドが追い風
またTMPはSBI証券では一般NISAとジュニアNISAでの扱いがあるので、配当金は税金0円で入手可能です、夫婦2人で240万円+子供2人160万円=400万円の年間枠があります。
一般NISA枠でのベトナム株投資は絶対お得
400万円×8.5%=34万円の年間利回りです、日本の銀行で遊ばせている資金があれば、一度検討する価値はあるのではと思います。
皆さんの資産と笑顔が溢れることを祈っております。
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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