ベトナム株、見落としがちなリスク、それは増資

増資

こんにちは、Q太郎です。

先週、ベトナム株投資における大きなミスを犯してしまいました。

それは増資の見落としです、特に注意が必要な有償増資を見落としてしまいました。

この記事では海外株への投資において、有償増資は絶対に見落としてはいけない情報であることが分かります。

有償増資の3つのタイプ

有償増資とは何か、それは3つのタイプに分類されます。

株主割当増資

新株式の割り当てを受ける権利を既存の株主に与えて行う増資をいいます。株主は持株数に応じて有償で新株が割り当てられます。

第三者割当増資

業務提携の相手先や取引先等、特定の第三者に新株を引き受ける権利を与え、新株式の発行や、会社が処分する自己株式を割り当てることにより資金調達を行います。

公募増資

会社の資金調達手段の1つで、特定の投資者に限らず広く一般に株主を募集し、時価を基準にした価格で新株式を発行する方法です。

ベトナム株投資をする上で、特に注意が必要なのが、株主割当増資です。

ベトナム株、有償増資(株主割当増資)に注意が必要な理由

有償増資は日本からの投資家、つまり海外投資家にとって何のメリットもありません、それは株式配当や無償割当と比較すれば理解できます。

有償増資は海外投資家は権利は貰えど行使できず

  • 有償増資:権利行使できず、株価下落を受けるだけ。
  • 株式配当:株価下落を受けるが、割当られる株式は売却され現金入金
  • 無償割当:株価下落を受けるが、株式の割り当てを受ける。

このように海外投資家にとって、有償増資は株価下落を受けるだけで何もメリットはありません

唯一権利が市場で売却されて、僅かなお金が振り込まれてくるだけです。

これは、日本国内居住者は金融商品取引法により外国株式の有償増資に対して払込みをすることができません。

今年最初の失敗、有償増資案内を見落としていた。

有償増資は各証券会社が案内をします、昔は封筒で書状が送らてきましたが、ネット取引が主流の現在は、自分で確認しなければなりません。

私が使用しているSBI証券で案内表示は以下の通りです。

SBI証券

出展:SBI証券

緑の枠で囲んだところをクリックすると、有償増資や株式配当など重要情報が開示されます。

SBI証券

出展:SBI証券

ここで大切なことは、増資の発表があった4月1日以降の株価の動きです。

SHSチャート

出展:SBI証券

株価は右肩下がりに下げており、これは市場がこの増資について、否定的に見ていることを示唆しております。

PER(株価収益率)が株価を適正水準に導く

PERとは株価が1株当たりの純利益の何倍まで買われているかを示す指標です。

一般的には低ければ低い程割安を意味し、成長性の高いグロース株が高い傾向になります。

邱永漢先生
邱永漢先生

業種によりPERは大きく異なるので確認が必要じゃ

業種によりある程度水準が決まっており、一般的には10~15倍とされております。

例えばX社の発行済株式を以下のように仮定します。

  • 発行済株式数:100万株
  • 株価:1000円
  • 純利益:1億円

PER=(100万株×1000円)÷1億=10倍です。

この会社が増資を行い100万株を発行し、市場から10億円の資金を調達しました。

増資前後でのPERの変化は以下の通りです。

 発行済株式数株価時価総額純利益PER
増資前100万株1000円10億円1億円10倍
増資後200万株1000円20億円1億円20倍

このように増資後はPERが20倍になり、割高な株価になっていることが分かります。

これを市場が割高と捉え、元のPER10倍に戻ろうとすると、株数は既に200万株になっているので、株価が半分になる以下の式が成り立ちます。

PER=(200万株×500円)÷1億=10倍です。

これが所謂株価調整です。

サービス精神旺盛な有償増資には要注意

通常有償増資時の公募株価は過去3ヶ月の株価平均の1割から2割のディスカウントが一般的です。

2割のディスカウントでも、全ての株主が権利を行使するわけではないので、影響ももっと限定的となり15%程度ぐらいになるかと予想されます。

邱永漢先生
邱永漢先生

増資は株価の下押し圧力なんじゃ

ベトナム株投資のボラティティーの高さを考慮すれば、15%程度の株価の希薄化は想定の範囲内です。

しかし今回SHSが4月1日に発表した過去3ヶ月の株価推移は以下の通りです。

SHS

出展:SBI証券

株価30000ドンは言い過ぎかもしれませんが、28000~29000ドン当たりで、その1から2割安での新株の発行価格であれば、22,400~23,200ドン当たりが妥当な発行価格かと思います。

それが今回1株につき1株の新株購入の権利で、しかもその価格が破格の12,000ドンとなっております。

有償増資

出展:SBI証券

株価は1日で32.6%下落

SHSはこの増資が実行された4月14日の1日で32.6%下落し、私のポートフォリオ中、最大の含み損銘柄となりました。

SHS

出展:SBI証券

ここで今後の教訓として、前日終わり値38,000ドンが32.6%下落の25600ドンになる為には、発行済株数のどれぐらいの割合が有償増資に応じたのかを計算してみます。

ここでは仮に発行済株数を10,000株とします。

10,000株×前日終わり値38,000ドン=380,000,000ーA

実行された有償増資株数をXとして、X×新株価格120,000ドン=120,000XーB

( A+B )/( 10,000+X )=25,600ドンになるには、Xはおよそ9,000株必要であることが導きだされます。

それは現発行済株数の約9割が有償増資に応じたことになります。

これだけのディスカウントプライスであれば応じない株主はいないことを示唆しております。

増資情報の確認方法

証券会社からの案内

ライツイシュー(新株予約券無償割当)情報は、重要な情報なので証券会社から案内の書状や、ネットであれば注意の警告が表示されます。

SBI証券

出展:SBI証券

SBI証券であれば、上記のように警告の表示が現れます、注意が必要なのは発表日から実行日までの日数が少ない為、小まめに確認する必要があります。

VIETSTOCKで確認する方法

無料で利用できるベトナム株投資の情報サイト「 VIETSTOCK 」であれば、以下の手順で増資についての情報を確認することが可能です。

VIETSTOCK

出展:VIETSTOCK

右上の赤枠に銘柄のテッカーコード、ここではSHSを入力します。

現れた画面を下にスクロールして、右側に「 Dividend, Bonus and Additional issue 」との表示が現れます。

VIETSTOCK

出展:VIETSTOCK

緑枠をクリックすると、以下のような画面が現れます。

VIETSTOCK

出展:VIETSTOCK

この右恥に表示されている、「 Additional issue 」が増資情報になります、これを見ると毎年のように実行されており、株主を大事にしている会社であることが伺えます。

但し海外から投資をしている外国人投資家はその恩恵に与れません。

ベトナム株、有償増資への対処方法2選

有償増資の実行前に売却、増資後の買戻し

日本の証券会社からベトナム株へ投資をされている場合、有償増資はその発表後、例外的に上昇するケースもありますが、多くは下落します。

従って発表があった際は速やかに売却し、有償増資実行後に買い戻すしかありません。

但しこれはEPS一株利益の希薄化を招き株価上昇の下押し圧力になります。

現地ベトナムの証券会社に口座を開設し、有償増資を享受

有償増資を享受するには、現地証券会社に口座を開設するしかありません、次の記事で現地証券会社への口座開設方法をご説明しております。

まとめ

ベトナム株投資における最大の注意点、それは有償増資。

本来既存株主を優遇した制度でありますが、海外からベトナム株へ投資をしている方にとって何1つメリットはありません。

有償増資が発表されたら、実行前に速やかに売却し、株価調整後に買い戻すしかありません。

Q太郎
Q太郎

そんな銘柄は敬遠するのも1つの考え方ですね。

しかしそもそも増資が多い銘柄を選ばないことの方が資産を増やす定石なのは間違いありません。

皆さんの笑顔と資産が溢れることを祈っております。

それではまた、対酒当歌人生幾何。

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