銀行株の調整局面、その謎を解く

TCB

こんにちは、Q太郎です。

人は人生において異性に愛を告白することがあるかと思います、でも同じ相手に5回も告白し、その全てに敗れ去った人を見つけることは稀だと思います。

しかし投資の世界においてはそれ程珍しいことではありません、私はどうしても銀行株、取り分けTCBテクノロジカルコマーシャルバンクをポートフォリオに加えたくて、5日連続で買い注文をいれましたがその全てをにされてしまいました。

私をこれ程魅了して止まない銀行株でしたが、6月に入ると多くの銀行銘柄の株価に変調の兆しが現れました、第一Qの内容はどの銘柄も好調でしたので、「 どうして? 」の疑問のが私の前頭葉に突き刺さって鈍い痛みを覚えました。

師曰く、「 いつも疑問に対して人に答えを求めるのではなく、自分の頭で考えることが大切です、自分で考え続けていれば、視界に入ったわずかな情報も見逃さなくなります。」

銀行株の相次ぐ調整局面入り

そもそもブログで銀行株を紹介しておきながら、購入が遅れてしまった理由は、過去に中国株投資をしていた際に、銀行株は時価総額が大きい為、個人投資家が束になって買い上げても上昇しづらいとの先入観があった為です。

今年の前半を振り返ると銀行株がベトナム株式市場を牽引していたと言える程、安定した右肩上がりのチャートを描いておりましたが、6月に入ると急に株価に変調の兆しが現れました。

以下は主要な銀行銘柄の日足チャートになります。

出典:SBI証券

出典:SBI証券

出典:SBI証券

出典:SBI証券

出典:SBI証券

この急変の原因を解く手がかりを以外なところで見つけることになりました。

あるツイートが謎を解く手がかりに

この株価の変調にたいする疑問の棘が前頭葉に刺さったまま次のツイートを見た瞬間、一気に株価変調の謎を解く推理の歯車が回りだしました。

出典:ツイッター

銀行の商売は簡単に説明すると、個人から預かったお金を企業に貸し付けて、企業から貰う利息と個人に支払う利息の差が利益になります、つまり個人に支払う利息が高くなることは、コストが上がり銀行が貰う利幅が減ることを意味します。

長短金利差縮小=銀行の業績に暗雲

よく長期金利短期金利という言葉を耳にすることがあるかと思います、このワードについて簡単に説明しておきます。

長期金利とは

金融機関が1年以上のお金を貸し出す際に適用される金利のことです、主に長期資金の需給関係により決定いたします、景気が悪いと借り手となる企業少ない為、高い金利を設定しても借り手は現れません、金利を下げて借りやすくしますが、それはいわゆる長期金利の低下を招きます。

短期金利とは

取引期間が1年未満の金利のことです、代表的なものでは無担保コールレート翌日物や、1年未満の普通預金や定期預金金利等を指します、つまり銀行の預金金利の上昇はいわゆる短期金利の上昇を意味しております。

代表的な長期金利の指数であるベトナム10年物国債の利回りは以下の通りです。

出典:Investing.com

長期金利は綺麗な右肩下がりが継続しております、この背景にはコロナ禍がまだまだ経済に影を落としており、企業の資金需要が弱いことを示唆しております、一般的に長期金利はその国の経済の基礎体温と言われるのはその為です、断片的なニュースでは見えない実態がこのような指数から伺えます。

短期金利( 銀行の預金金利 )の上昇が銀行の業績を圧迫し、且長期金利の低迷で、株価の変調の原因になっているのでとの疑念をいだいていた矢先に次ぎのニュースが目にとまりました。

いつも有益な情報を発信されているVIETKABUサイトに、銀行預金金利高騰にたいする金融業界あげての反対要求の記事が掲載されておりました。

出典:VIETKABU

この記事ではベトナム金融投資協会(VAFI)がベトナム国家銀行(中央銀行)などの関連当局に対し、VND建て預金金利を0%まで段階的に引き下げることを提案しておりました。

ではベトナム金融投資協会(VAFI)とはどんな団体かというと、VAFI憲章の中で、以下のように規定されております。

「 本協会は、ベトナムの金融市場に関連する金融投資やセクターの分野で活動する組織や個人の自発的な組織です。」

つまり金融投資分野に関わる利害関係者です、その協会の方が預金金利を下げるように中央銀行に要望していることは、裏を返せば預金金利が高騰して困っているとの叫びです。

これは前述した短期金利が急騰している現状を示唆したニュースになります。

つまり現状、銀行業界は短期金利の上昇と、長引くコロナ禍による長期金利の予想以上の低迷により、長短金利差が縮小したため銀行の業績に懸念が生じ、それが6月の株価変調となって現れていると推理しました。

株価変調の局面は絶好の買い場

そもそも銀行株は発行株数の30%までしか外国人投資家は保有できない為、右肩上がり相場では、外国人が購入できる浮動株は殆どありませんでした、しかしここにきて銀行株の先行きへの不安から、外国人投資家でも購入できる浮動株がちらほら増えつつあります、これは絶好の買い場到来と思いました。

ではどの銘柄が有望かと言えば、そもそも銀行のビジネス自体各行それ程違いが無い為、どの銘柄を購入しても、失敗することは少ないと考えます。

それは今年の3月7日に書いたブログの通り、銀行株はどの株を購入しても失敗は少ないセクターです。

そして銀行株の未来は明るいと予測しております、なぜなら現在コロナ感染第4波がベトナムを蹂躙しておりますが、ワクチン接種により経済が上向くことは、中国やアメリカ、欧州の国々を見ても自明の理なのです。

従いまして、一時的に長短金利差が縮小しても、ワクチン接種による経済再開に比例して、長期金利が上向くことは明らかなので、それは銀行各行の業績が大きく伸長すると予測されます。

既に預金金利を低めに据えおいた銀行は調整局面を脱して、更なる右肩上がりフェーズに入ろうとしております。

出典:SBI証券

出典:SBI証券

出典:SBI証券

出典:SBI証券

これから数週間、外国人枠に残る株数に目が離せません。

それではまた、対酒当歌人生幾何。

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