こんにちは、Q太郎です。
製品の部品・原料の調達から販売までの一連の流れをサプライチェーンと呼ばれ、企業にとっては非常に重要な経営のテーマです。
そのサプライチェーンに重大な影響が及ぼすような危機が最近は頻発しております。
専制政治国ロシアによるウクライナ侵攻は、同時に同じ専制政治国である中国の台湾侵攻を連想させます。
専制政治とは強力な政治権力を持つ支配者により、独断的に行われる政治を意味します。
それは中国にサプライチェーンの一部でも依存している企業にとっては、経済制裁によりお金や物流がストップしてしまう危機を孕んでおります。
今回のロシアのウクライナ侵攻は、専制政治国中国から製造拠点を移転させる動きに拍車をかけ、それは即ち周辺国の工業団地開発に追い風となる公算です。
工業団地は供給が追い付かないのではないか?
この記事ではベトナムの工業団地銘柄に興味がある方にとって、なぜ工業団地銘が有望なのかが分かる内容になっております。
目 次
サプライチェーンの新たな要件、それは安全保障
現在はどの業界でもグローバルサプライチェーンが構築され、世界中から材料や部品が調達されております。
そのグローバルサプライチェーンにおいて重要な要素は以下の2つでした。
- 最安のコスト
- 最高の技術
企業はこの2つを最適化すべく日々努力しております。
しかし、ウクライナ侵攻以降は、この2つに新たに「 安全保障 」の要素が加わることになります。
安全保障とは政治的に安定しており、経済活動に悪影響を及ぼす懸念が少ないことを意味します。
安全保障とは広い意味があり、政治だけでなく地理的要因なども含むんじゃ。
これは単に戦争だけを意味したものではありません、広義の安全保障とは以下のようなことも含んでおります。
国連では人間の安全保障として以下の7つの項目を挙げております。
- 経済
- 食料
- 健康
- 環境
- 個人
- 地域社会
- 政治
例えば、健康とういう項目については、現在でも鎮静化が遠いコロナ禍がイメージし易いかと思います。
コロナ禍に対する国の対応一つをとっても、経済活動に大きな影響を及ぼします。
- 中国 :ゼロコロナ
- ベトナム:ウィズコロナ
出展:読売新聞オンライン
このように、同じ危機でも国によりその対応は大きく異なります。
世界の工場、中国からの資金流出が加速
お金の程逃げ足は一番早いんじゃ。
師曰く、「 危機に対して一番早く反応するものは何か?、それはお金です。」
ロシアのウクライナ侵攻後、中国からお金が逃げ出していることを以下の記事では報じております。
中国から「前例のない」資本流出、ウクライナ侵攻後-IIF 3/25(金) 9:15配信
(ブルームバーグ): 国際金融協会(IIF)によると、ロシアが2月下旬にウクライナに侵攻して以来、中国から投資マネーが「前例のない」規模で引き揚げられており、新興国の資本フローで「極めて異例の」変化を示した。
出展:Yahooニュース
株や投資資金などの金融系のお金は非常に敏感に反応します、一方工場などは直ぐに引き上げることはできませんが、中国から資本が流出する潮目の転換期が始まったとみることができます。
製造拠点は中国プラスワンと呼ばれるベトナムへ向かう
ベトナムは近年、中国プラスワンと呼ばれ、人件費高騰により製造拠点としての魅力が薄れつつある中国に代わり、新たな製造拠点として注目されておりました。
ベトナムは中国に代わる製造拠点 チャイナプラスワン
ベトナムが中国に代わる製造拠点であることを、過去の記事で解説しております。
ベトナムでは2月から続いたコロナ感染再拡大も漸くピークを迎えつつあり、いよいよ経済回復の加速度が高まることが期待されます。
2022年度利益成長率の高いセクターは?
いつも有益な情報を提供されているVIETKABUで、2022年にどのセクターが今後大きく伸びるかについて報じられております。
出展:VIETKABU
この記事では以下のような順位でセクター別に期待値を数値化しております。
出展:VIETKABU
コロナの終息により、航空・サービス業が大きく伸長することは明らかですが、その次に大きな伸びを示しているのが、工業団地不動産セクターです。
工業団地開発の好影響ニュースが増加
そして最近工業団地開発により、大きく利益を伸ばしている企業のニュースが散見されます。
出展:VIETKABU
この記事では、工業団地不動産事業が利益に大きく貢献したことが報じられております。
オススメのベトナム株工業団地銘柄2選
北部のおすすめ銘柄はKBCキンバックシティー
北部工業団地のメリット
- 地理的に中国に近い為、部材や人材の移動に便利
- 中国語が堪能な華僑2世が多い
KBCキンバックシティーの魅力
- ベトナム最大の工業団地開発会社
- まとめ誘致で大手からその下請けまで一括誘致
- 日系ではキャノン、台湾でファックスコンなどユーザーの9割が有名外資
南部のおすすめ銘柄はLHGロンハウ工業団地
南部工業団地のメリット
- 中国と戦争になった場合に距離的安全性高い
- ベトナム最大の経済都市ホーチミンに隣接することで、巨大消費地の需要をキャッチ
LHGロンハウ工業団地の魅力
- ダントツの入居率は80%超
- 立地戦略が秀逸、港、空港、大都市(ホーチミン市)に近接
- ロンアン省との協力体制で、行政手続きが最速化
ベトナム工業団地情報を日本語で発信するおすすめサイト
ベトナムの工業団地について、詳しく知りたいならば以下のサイトがオススメです。
Fact-Link
ファクトリンクはベトナムに製造拠点を置く「製造関連企業」の会社紹介サイトです。
ベトナム中の工業団地を網羅的に調べることが可能です。
出展:Fact-Link
まとめ
ベトナム株、工業団地銘柄に追い風が吹く理由を以下にまとめました。
- ロシアのウクライナ侵攻は専制主義国への懸念を増幅、専制政治国中国への懸念。
- グローバルサプライチェーンは価格×技術×そして安全保障。
- 安全保障の視点から、台湾侵攻懸念がある専制政治国中国での製造にリスク。
- 中国の次の世界の工場、それはチャイナプラスワンと呼ばれる、ベトナムが有望。
- 工業団地銘柄、北部はKBC、南部はLHGがオススメ。
専制政治国ロシアのウクライナ侵攻は、グローバルサプライチェーンにおいてにコスト、技術に加え、新たに安全保障という新たなキーワードを追加することになります。
背景には世界の工場である中国は、同時に専制政治国として台湾への侵攻が懸念されます。
人生には時として、まさかと思うような事も時として起きることを忘れてはいけません。
それは即ちチャイナプラスワンの第一候補、ベトナムへの工場移転に追い風となる公算です。
皆さんの資産と笑顔が溢れることを祈っております。
それではまた、対酒当歌人生幾何。
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